姫路市商工会

税務相談

商売の第一歩はまず記帳から

所得税では、申告納税制度が採用されており、事業を営んでいる方や不動産を貸付けている方などは、1年間の所得を翌年の確定申告期間に申告し納税することとなっています。この1年間に生じた所得を正しく計算して申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を記帳し、また、取引に伴い作成したり受け取ったりした書類を保存しておく必要があります。
青色申告者については、一定の要件を備えた帳簿を備付け、記録し、書類を保存するよう定められています。
青色申告でない人で、事業所得等(事業所得・不動産所得及び山林所得の合計額をいいます。)がある場合の記帳や記録保存の制度は、次のとおりです。

記帳制度

《記帳する必要がある人》

事業所得等のある人で、次のいずれかに当たる人は記帳の必要があります。
①その年の前年12月31日において前々年分の事業所得等の金額の合計額が300万円を越える人
②その年の3月31日において前年分の事業所得等の金額の合計額が300万円を越える人
記帳をする必要がある人かどうかの判定は、毎年行うことになっています。また記帳を始める時期は、①にあたる人は1月1日、それ以外の人は4月1日です。

《記帳内容等》

記帳する事項は、売上などの総収入金額と仕入などの必要経費に関する事項です。
例えば、売上に関する事項の記載内容は、①取引の年月日、②売上先その他の相手方③金額、日々の売上の合計金額です。
記帳は、所得金額が正確に計算出来るように、整然と、かつ、明瞭に記録する必要があることは言うまでもありません。

記録保存制度

事業所得等のある人で、次のいずれかに当たる人は、帳簿や書類を5年間(記帳制度適用者が記帳制度に基づいて作成した帳簿については7年間)保存する必要があります。
1.その年の前年12月31日において、前々年分の所得税について①確定申告書を提出している人、②決定を受けている人、③総収入金額報告書を提出している人のいずれかに当たる人
2.その年の3月31日において、前年分の所得税について、上記1の①、②又は③のいずれかに当たる人
尚、帳簿書類は整理して保存する必要があります。したがって後日誰が見てもすぐ分かるように一定の秩序をもって整理保存することになります。

もう一歩努力して特典のある青色申告を

記帳や記録保存については、青色申告でない人についても制度化されていますが、その制度による記帳より水準の高い記帳をし、その帳簿に基づいて正しい申告をする人については、所得の計算などについて有利な取扱いが受けられる青色申告の制度があります。

青色申告の手続き

青色申告をすることが出来る人は、不動産所得、事業所得、山林所得のある人です。
これらの所得のある人で新たに青色申告をしようとする人は、その年の3月15日までに青色申告承認申請書」を税務署に提出してください。
なお、その年の1月16日以後に新たに開業した人は、開業の日から2か月以内に申請すればよいことになっています。
《どのような帳簿を記帳すればよいか》
一般の場合、次の簡易帳簿によります。
①現金出納帳 ②経費帳 ③売掛帳 ④買掛帳 ⑤固定資産台帳
なお、前々年の不動産所得と事業所得の金額の合計額が300万円以下の人で現金主義による所得計算をする旨の届出をしている人は「現金式簡易帳簿」だけで足ります。

帳簿書類の整理保存は

記帳した帳簿及び書類などは、整理して7年間(特定の書類については5年間)保存することとされています。

青色申告の特典

①青色申告特別控除(詳細は別紙参照)
②青色事業専従者給与の必要経費算入
事業を営んでいる人と生計を一緒にしている配偶者や15歳以上の親族で、その事業にもっぱら従事している人に支払った給与は、必要経費になります。給与の額は、仕事の内容や従事の程度にふさわしい額であることが必要です。
③貸倒引当金の設定
年末の売掛金や貸付金の5.5%(金融業は3.3%)までの額(一括評価)や、破産法等により損失が見込まれることとなった額(個別評価)を貸倒引当金として必要経費に算入することが出来ます。(個別評価については逐次お問い合わせ下さい。)
④純損失の繰越しと繰戻し事業所得などの損失により純損失が生じたときには、その損失額を翌年3年間にわたって各年の所得から差し引くことが出来ます。
また、前年も青色申告をしている場合には、損失額を前年の所得から控除し、既に納めている前年分の所得税の還付を受けることが出来ます。

青色申告特別控除
65万円の特別控除
1.適用対象者

青色申告者で、不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営む人(現金主義を選択する小規模事業者は除かれます)が、これらの所得の金額に係る取引を正規の簿記(一般的には複式簿記)の原則に従って記帳している場合には、その記録に基づいて作成した貸借対照表を損益計算書とともに期限内提出の確定申告書に添付すれば、これらの所得を通じて最高65万円を控除することができます。
*不動産の貸付が事業規模で行われていない場合(事業所得を併用している場合は除きます)は、65万円の青色申告特別控除は受けられません。

2.控除の方法

この特別控除は、その年中の総収入金額から必要経費を差し引いて計算した不動産所得の金額又は事業金額から順次控除します。この控除した後の金額が、その年分の不動産所得の金額又は事業所得の金額となります。

3.控除限度額

65万円の特別控除額は、①65万円か②青色申告特別控除額を控除しないで計算した不動産所得の金額又は事業所得金額の合計額の金額のうちいずれか低い金額なお、②の合計額の計算においては、これらの所得の金額のうち損失を生じているものがあれば、それを除外します。

4.控除を受けるための手続等

この特別控除を受けようとするときは、次の手続等が必要です。
①確定申告書にこの特別控除を受けようとする旨を記載すること
②確定申告書にこの特別控除を受ける金額の計算に関する事項を記載すること
③記録された帳簿書類に基づき作成された貸借対照表、損益計算書その他不動産所得の金額又は事業所得の金額の計算に関する明細書を確定申告書に添付すること
④確定申告書をその提出期限内に提出すること

10万円の特別控除
1.適用対象者

前記特別控除(65万円)の適用のない青色申告者については、最高10万円の青色申告特別控除が認められます。

2.控除の方法

前記特別控除(65万円)の特別控除と同じ要領となります。
*山林所得は50万円の特別控除額も差し引きます。

3.控除限度額

10万円の特別控除額は、①10万円か②青色申告特別控除額を控除しないで計算した不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得金額の合計額のうちいずれか低い金額

税務相談

当所では事業者が自主的に正しい申告が行われるよう、青色申告を推進するとともに、下記の通り講習会、個別税務相談を行います。

個別指導
決算個別指導 (2月~3月)

個人事業所者の決算の注意点や、決算書の書き方のポイントなどを説明し、税制改正に応じた決算が円滑に進むようサポートします。

確定申告個別指導(所得税、消費税)

毎年2月から3月上旬にかけ、所得税や消費税の申告書作成を指導します。また電子申告(e-tax)による申告も推進しています。

青色申告の推進

青色申告とは毎日の取引をきちんと帳簿に記帳し、その帳簿に基づいて正しく所得や税額を計算し、青色の申告書で申告する制度です。(所轄税務署の承認が必要)

青色承認申請手続きは
新規開業の場合

・1月1日~1月15日までに開業 ⇒ その年の3月15日迄
・1月16日以降に開業 ⇒ 開業日から2ヶ月以内

白色申告から青色に切り替える場合

青色申告にする年の3月15日迄

青色申告と白色申告の違い

特典項目青色申告の場合白色申告の場合
記帳の義務所得にかかわらず義務付けられます。前々年の所得が300万円を超える場合、もしくは収入が1,000万円を超える場合には義務付けられます。
専従者給与原則として全額必要経費として算入できます。(但し事前に届出が必要です)専従者1人当たり最高50万円(配偶者は86万円)を限度とする。
現金主義前々年の所得金額が300万円以下の人は現金主義によって所得計算ができます。(但し事前に届出が必要です)適用はありません。
純損失の繰越控除翌年以降3年間の繰越控除ができます。変動所得又は被災事業用資産の損失に限り繰越控除ができます。
純損失の繰戻還付前年分の所得に純損失を繰り戻し、所得税の還付が受けられます。適用はありません。
更正の制限帳簿調査に基づかない推計課税により更正を受けることはありません。推計課税を受けることがあります。
更正理由の付記更正される場合には更正通知書にその更正の理由が付記されます。更正の理由の付記は必要とされていません。
引当金貸倒引当金等の一定の引当額を必要経費に算入できます。適用はありません。
低価法棚卸資産の評価については低価法が認められます。(但し事前に届出が必要です)適用はありません。
青色申告特別控除所得を計算する際、最高10万円又は、最高65万円を差し引くことができます。適用はありません。
減価償却費特例等が受けられます。通常の減価償却のみ適用されます。
不服の申立て更正があった場合に異議申立てか直接審査請求かを任意に選択することができます。適用はありません。

商工会は、経営指導員や記帳専任職員等が、事業主のみなさんに経理と節税に強くなっていただく記帳から決算まで一貫指導しております。
これは、事業経営の第一歩が計数管理にあり、税法も毎年変わるところから、正しい記帳で納税を生かしてもらおうというわけです。又、消費税のことについてもお気軽にお聞き下さい。

●国税庁税金相談ホームページ
【http://www.nta.go.jp/index.htm】
もご利用ください

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